健康一口アドバイス
ちょっと気になるおしっこの話
泌尿器科長 鈴木 仁
寒くなっておしっこが近くなり、今までなにげなくしていたおしっこが少し気になりだした方もいると思います。
排尿は簡単にしているようですが、実は仕組みは複雑でまだわかっていないことも多くあります。性別、年齢、環境、食物、精神状態によっても排尿は影響を受けますので周りの人と比べにくいです。
それでは正常な排尿とはどういうものでしょうか。排尿は、尿をためることと尿をだすことという膀胱の2つの働きでおこなわれています。膀胱にある程度(約150ml)の尿がたまると尿意が生じます。尿意が生じてからもある程度がまんができます。200ml~400mlまで尿をためることができ、漏れることはありません。1日の尿量は一般に1000~1500mlですので尿回数は4~7回程度になります。60歳以下では夜もほとんど起きることはありませんが、年齢とともに回数は多くなり、だいたい60歳代は1回、70歳代は2回、80歳代は2~3回で、もちろん個人差があります。
おしっこはだそうと思えばいつでもだせて、痛みもなく、だすことに特別な努力は必要なく、途中でおしっこを止めることができます。さらに排尿後には膀胱に尿が残らないのが正常な排尿といわれています。あなたはどうですか。
2013年1月25日
一覧に戻る