健康一口アドバイス
肺炎につながりやすい誤嚥
呼吸器内科長 岩渕 勝好
ご高齢の場合など、のどの機能が低下してくると食べ物が飲みこみにくくなります。口のなかにある食べ物を飲み下す「ごっくん」という動きのときにスムーズにいくと、食べ物が口から食道、胃へ送り込まれます。
一方、スムーズにいかない場合には、口の中から一部が気管や肺に入ります。せき込んだり、むせたりします。誤って嚥下するということで誤嚥といいます。度重なると肺炎を起こすこともあります。
誤嚥を防ぐには食べることに集中すること、飲みこみやすい状態にすること、ゆっくり食べることなどが効き目があります。
テレビを見ながらなど他のことをしながらの食事は避けてください。今から食事ですよという具合に食べ物に関心をもってもらいます。また、大きいものは小さくする、水ものはむせるのを避けるためにとろみをつけるなど、飲みこみやすいようにします。味噌汁やスープにいれるとろみは市販品があります。また、のどの機能が低下していますので、食べるものを見せて、次に、口の中に食べ物をいれて、感じてもらってから、飲みこむのも効き目があります。飲みこんだのを確認してから、次の食べ物を用意してください。
飲みこみやすい姿勢などもありますので、かかりつけの医師に相談していただければと思います。
2014年3月1日
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