健康一口アドバイス
かぜの王様“インフルエンザ”について
小児科長 清水 行敏
そろそろインフルエンザのシーズンが始まります。毎年12月から3月頃まで流行する「インフルエンザ」。すでに予防接種を受けられた方も多いかと思います。御家庭での対応について考えてみましょう。
この病気は普通のかぜと異なり、「突然の高熱」で発症します。成人では頭痛・筋肉痛・全身倦怠感なども伴いますが、小児では「高熱」が唯一の初期症状です。幼児では「熱性けいれん」で発症することもあります。発熱時には水分摂取に努め、安静を保ちます。迅速診断キットの開発で診断は簡単に出来るようになりました。ただし、発症12時間以内にはウイルス量が少ないために検査上「陰性」となる場合があります。また周囲の流行情況が診断に重要な情報となります。抗インフルエンザ剤を発症2日以内に服用すると効果がありますが、基本は自宅での療養・安静です。大多数は数日で軽快します。乳幼児では発症して短時間に意識障害を生じる「インフルエンザ脳症」が極めてまれに起こります。「痙攣を起こした後、意識が戻らない」「ボーっとして意識がおかしい」などの神経症状がある場合には医療機関を早急に受診してください。
2005年11月02日
関連ページ:
http://www.saiseikan.jp/outline/section/pediatrics.php
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