健康一口アドバイス
狭心症について
循環器科長 宮脇 洋
血液を体中に昼夜休むことなく送り続けるポンプとして、心臓(心筋)は大変重要です。その大事なポンプに酸素と栄養を常時与えているのが、心筋の表面にある3本の冠動脈とよばれる血管です。
狭心症は、冠動脈の病気であり、血管の内側にコレステロールがたまって血管が狭くなったり、血管が痙攣(けいれん)して一時的に血管が狭くなったりすることによって生じてきます。前者は、身体活動時に生じ『労作性狭心症』、後者は夜間から早朝の安静時に生じ『冠攣縮(れんしゅく)性狭心症』とよばれています。症状としての胸痛(狭心痛)は、『突然生じる、2-3分続く、前胸部全体(手のひらサイズ以上の範囲)の痛み』です。典型的な胸痛に加えて、喉元からあごにかけて、また左肩から左腕にかけての痛みを伴うことも多いようです。
新たに上記症状が生じた時や頻回になった時は、『不安定狭心症』で急性心筋梗塞になりやすい状態が疑われるため要注意です。かかりつけ医に至急相談するか、もしくは当院など心精査が可能な病院への早期受診をおすすめします。
2007年3月05日
関連ページ:
http://www.saiseikan.jp/outline/section/circulatory.php
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