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循環器科長 宮脇 洋
狭心症の胸痛は10分以内に軽快するのが普通ですが、対照的に急性心筋梗塞の胸痛は、15-30分以上持続し激烈であるのが特徴です。急性心筋梗塞を発症すると、コレステロールが過剰にたまった血管内側の一部が破れてしまい、血の塊(血栓)ができて、血管が完全に閉塞してしまうため、酸素や栄養がストップして心筋が壊死し始めてしまうのです。発症直後には大変危険な不整脈(心室細動)が生じることがあり、突然倒れて心肺停止となる場合も多いことが推定されています。一般市民によるby-stander CPR(倒れる人を目撃した人による心肺蘇生や自動型体外式除細動器〔AED〕使用)の重要性が強調されている所以です。