健康一口アドバイス
特定健診と生活習慣病について
副館長(兼)第一診療部長 野村 隆
この4月から特定健診が始まりました。この健診は、脳卒中や心筋梗塞になるリスクの高い“メタボリック症候群”や生活習慣病を予防したり、早期に改善するために、内臓脂肪の蓄積に着目して40~74歳の方を対象に制度化されたものです。
内臓肥満の目安になる腹囲(男性85cm以上、女性90cm以上)またはBMI(ボディ・マス・インデックス)25以上と追加リスク①高血糖、②脂質異常、③高血圧、④喫煙歴の有無(①から③が1つ以上ある場合加算)で判定されます。内臓肥満と追加リスクの数によって特定保健指導の指導内容(動機付け支援、積極的支援)が決まります。保健指導では初回面接のあと改善計画が立てられ6ヵ月後に実績が評価されます。追加リスクの異常値が大きい場合や保健指導の効果が認められなかった場合は、医療機関への受診勧奨がなされます。すでに医療を受けている方は保健指導の対象からはずれます。
これまでの健診との大きな違いは、疾患予防のために、健診と実効性のある保健指導を連結したということです。特定健診は生活習慣病や脳心血管系疾患を減らすことを目的としますが、がん検診はがんの早期発見、早期治療に重要ですので併せて受診することをお勧めします。
2008年5月21日
関連ページ:
http://www.saiseikan.jp/outline/section/internal.php
http://www.saiseikan.jp/outline/section/cranial.php
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