健康一口アドバイス
肺がん① ~検診と診断について~
呼吸器科 医長 和田 敏弘
日本では悪性腫瘍が死因の第一位を占めています。中でも肺癌の死亡数は年々増加傾向にあり、現在悪性腫瘍の死因第一となっています。肺癌は発見時すでに進行癌であることが多く、十数%が治癒するにすぎない難治性癌の一つであります。このため、早期発見と治療の充実をはかることは特に重要であります。今回は、検診と診断についてお話します。
少しでも早い段階で肺癌を発見し治癒率を上げるため検診を行っています。現行の肺癌検診では胸部X線写真を行い、喀痰細胞診も併用されることがあります。胸部X線や喀痰細胞診で癌の存在が疑われた場合、医療機関を受診していただきます。異常を指摘する通知が来たら出来るだけ早く医療機関を受診して下さい。稀に、通知を受けてから数ヶ月後に受診される方がおりますが、仮に検診で早期に発見されても、医療機関を受診する頃には、進行してしまっている可能性があるからです。
医療機関を受診すると、胸部X線の再検査や胸部CT写真を撮ります。画像上、肺癌が疑われる場合、呼吸器科のある病院にて、気管支鏡検査、CT下肺生検など行い癌細胞の有無を調べます。確定診断後、肺癌の進行度に応じた治療を行います。
2008年8月04日
関連ページ:
http://www.saiseikan.jp/outline/section/respiratory.php
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