健康一口アドバイス
肺がん② ~治療について(化学療法と放射線)~
呼吸器科 医長 和田 敏弘
肺がんの治療には手術療法、放射線療法、抗癌剤を使用した化学療法があります。そのどれを選択するかは、①癌の組織型、②早期癌なのか進行癌なのかを示す病期、③全身状態、を見て決定します。肺がんと一口で言っても性質の異なるいくつかの組織型があります。治療法選択においては小細胞癌と非小細胞癌(腺癌、扁平上皮癌、大細胞癌など)の2種類の組織型に分けて考えます。
小細胞癌の治療:早期癌の場合手術を行うこともありますが、小細胞癌は抗癌剤や放射線の感受性が高いため、これらの治療が中心となります。肺癌が限局している場合、抗癌剤+放射線の併用療法を行い、転移などで病気が広がっている場合は抗癌剤単独治療を行います。
非小細胞癌の治療:非小細胞癌は小細胞癌と比べると抗癌剤や放射線の感受性は低いため、手術療法が基本となります。進行癌のため手術不能の場合、抗癌剤治療や放射線治療を行います。手術不能で癌が比較的局所にある場合は、抗癌剤+放射線の併用療法を行い、転移などで病気が広がっている場合は抗癌剤単独治療を行います。
いずれの組織型でも早期発見できれば治る確率も高くなります。早期発見のため検診は必ず受けるようにしましょう。
2008年9月03日
関連ページ:
http://www.saiseikan.jp/outline/section/surgery.php
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