健康一口アドバイス
小児とインフルエンザについて
小児科長 清水 行敏
インフルエンザの症状は、突然の高熱で発症し、普通のかぜに比べて全身症状が強いのが特徴です。小児では気管支炎、中耳炎、熱性けいれんなどを併発することがあります。流行が始まると、短期間に小児から高齢者まで膨大な数の人を巻き込むという点でも普通のかぜとは異なります。毎年、流行の規模に差はありますが、冬になると患者数が増加してきます。
予防の基本は、流行前に予防接種を受けることです。六十五歳以上の高齢者では公費負担で接種できますが、小児では任意接種(自費で)となります。持病のある人、受験などの大事な予定が控えている人は予防接種をお勧めします。幼児も重症化しやすいので、保育園や幼稚園での集団生活をしているお子さんも行ったほうがよいと思います。流行前に接種を済ませておくということが大事なので、十月中旬から十二月には接種をしておくべきです。
また流行期には人ごみを避ける、ウイルスは乾燥した空気を好むため、加湿器などで室内の湿度を保つ、外出後の手洗いとうがい、マスクを着用するという心がけも大切です。インフルエンザを100%防ぐ方法はありませんが、ワクチンと日常生活の注意点で冬に備えましょう。
2009年10月28日
関連ページ:
http://www.saiseikan.jp/outline/section/pediatrics.php
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