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小児科長 清水 行敏
お子さんが初めて熱が出ると、親ならだれでもあわててしまうようです。「頭がおかしくならないか?」と心配して救急室を受診しますが、ほとんどの場合、心配はありません。熱は体が病原菌と闘っている反応なのです。しかし水分摂取が低下したり、つらそうであれば、熱さましの座薬や飲み薬を使用してください。小児ではアセトアミノフェンという解熱剤を使用します。使用する目安は38.5度以上で、最低6時間の間隔で繰り返して使用できます。高熱でも元気があれば使用する必要はありません。熱が出るとけいれんを起こす児も多く見られます。「熱性けいれん」といって、生後6か月から5歳ころまでに起きます。初めてけいれんを経験するとかなりあわててしまいますが、とにかく落ち着くことです。命にかかわることはまずありません。決して口の中に箸などを入れないようにしてください。そして、楽な姿勢で横に寝かしておけば数分で止まり、しばらくすると意識が回復するはずです。もし10分以上けいれんが止まらなかったり、けいれんを繰り返したり、意識障害が続く場合には、熱性けいれん以外の病気も考えられますので病院を受診して下さい。