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泌尿器科長 鈴木 仁
歳をとるにつれて排尿に関する悩みが多くなります。男性の場合は前立腺があるので様々な症状が起こります。前立腺の病気として、おもに前立腺肥大症と前立腺癌があります。前立腺肥大は30〜40歳代から起こり、70歳代では約70%、80歳代では約80%にみられます。前立腺は膀胱の出口付近にあり尿道を取り囲んでいるため、一般に前立腺が大きくなるにつれて尿道を圧迫し尿道を狭くします。そのため尿が出にくくなりますが、尿道の圧迫は個人差があり症状やその程度も様々です。前立腺肥大症はゆっくり進行するうえ、排尿は毎日することであり他人と比べることがほとんどありませんので、知らないうちに膀胱の働きが悪くなり、腎臓の機能まで低下してしまうことがあります。