健康一口アドバイス
乳がんと検診について
第二診療部長(兼)外科長 守本 和弘
日本人女性の20人に1人が乳がんにかかると言われています。
40代に発見されるケースが多いのですが、幅広い年齢層で増加しています。
乳がんは乳房に硬く触れる「しこり」が主な症状ですが、皮膚のひきつれや、乳頭の陥没や分泌物から見つかることもあります。体の変化を知るためにも月に一回の自己検診が薦められます。実際には乳がんではない「しこり」のほうがはるかに多いのですが、何か変だなと思う時は病院や診療所の「乳腺外科」「外科」をすぐに受診しましょう。
乳がんの初期の段階は無症状です。「検診」は症状がない時に早期発見を目的に行うものです。視診、触診も大切ですが、マンモグラフィ検診を受けることで「しこり」を触れない乳がんが発見されることが多くなっています。マンモグラフィは乳房を圧迫し微量の放射線を用いる検査ですが、再現性があり時間経過による比較が出来るなど乳がんの診断には欠かせない検査となっています。精密検査の時には超音波による検査が行われますが、人によってはこの検査で小さな乳がんが見つかることもあり、現在検診への追加導入が検討されています。乳がん検診の受診率は20%程度とまだまだ少ないのが現状です。
早期に発見される人が多くなる為には検診を受ける人がさらに増えることが必要です。また検診は定期的(1~2年毎)に受診することが大切です。数年後も大丈夫という保障はありません。
2010年3月2日
関連ページ:
http://www.saiseikan.jp/outline/section/surgery.php
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