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副館長 野村 隆
糖尿病の患者数は全国推計で七百四十万人、糖尿病が原因で年間一万四千人以上が血液透析に、三千五百人以上が失明に陥るとされております。 また、脳梗塞や心筋梗塞の発症は糖尿病の患者さんでは二~四倍高くなります。 これらのリスクをできるだけ回避するためには血糖のコントロールが重要です。 しかしながら、膨大な患者数に比べると糖尿病専門医の数はあまりにも少ないのが現状です。そこで糖尿病医療の地域内での役割分担が必要となってきます。 糖尿病と診断されたら糖尿病の知識や食事・運動療法など自己管理方法を身につけなければなりません。 定期的な合併症の評価も必要です。もちろん、高血糖による意識障害は入院治療となります。これらの診療は病院の糖尿病専門医が受け持ちます。 一方、糖尿病がコントロールされ病状が安定しているときは、かかりつけ医など診療所医師が治療を担当します。 患者さんには糖尿病専門医と感冒などのかかり易い病気の治療を含めた診療所医師の二人の主治医ができることになります。 病院と診療所の連携によって、数多くの糖尿病の患者さんが長期にわたって質の高い医療を受けられるよう地域で取組んでいます。