健康一口アドバイス
肺炎とニューモバックス
呼吸器内科 科長 岩渕 勝好
インフルエンザが猛威を振るう冬もやっと過ぎました。少し安心しました。しかし、肺炎は年中、起こる病気です。今回は、成人の肺炎についてのお話です。過労などで一時的に体力を消耗し、細菌に耐えられなくなっても肺炎になりますが、もともと病気を持っていたり、ご高齢で体力に自信があまりない状態でも、肺炎は起き得ます。肺炎にはインフルエンザのようなワクチンはないのでしょうか。
肺炎にもニューモバックスというワクチンがあります。肺炎球菌という細菌に対して、抵抗力をつけるワクチンです。かかりにくくなったり、かかっても軽症ですむという効果が知られています。全ての肺炎に効くというわけではありませんが、かなりの効果が5年程度有効とされています。接種時期は季節を問いません。他のワクチンと同時には出来ないので、今からの時期も適しています。残念ながら健康保険は利用できませんが山形市の助成事業が適用になる場合があります。(脾臓手術後の方は保険適応)。
心臓や肺に病気を持っていたり、ご高齢で体力に自信のない方は、体調のよいときに接種することも可能ですので、かかりつけ医の先生に相談してみてください。
2011年2月22日
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