健康一口アドバイス
子宮がん検診
産婦人科 科長 佐藤 文彦
通常子宮がん検診と言われているのは、子宮頸がんの検診です。
子宮頸がんは子宮の頚部と言われる子宮の入り口にできるがんで、この表面をブラシなどでこすって得られた細胞で診断します。近年20代などの若い人での発症が増えています。
検診は自治体の補助で行うもの、会社など行うもの、自分で婦人科を受診して行うものなどがあります。自治体での子宮がん検診の対象は20歳以上で、遇数歳で、受けられなかった場合は奇数歳でもうけられます。
子宮体癌は子宮の奥の体部の内側にある内膜と言われるところにできるがんで、50歳前後から発症が多くなります。子宮の中に細い器具を入れて、内膜をこすって細胞をとります。生理以外の出血がある、生理が止まったと思ったら出血したなどの場合は子宮体癌検診を受けることをお勧めします。危険因子は肥満、高血圧、糖尿病の人、お産したことのない人などです。日本の検診受診率は、先進諸外国の中ではかなり低い率になっています。子宮頸がんは受診により早期に発見できれば、子宮を取ることなく、その後妊娠することも可能です。子宮がん検診を受けましょう。
2011年4月22日
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