健康一口アドバイス
抗血栓剤服用時の注意点
薬局 荒井 浩一 薬剤師
済生館に入院する患者さんが持参した薬を調べると約30%の方が抗血栓剤を内服しています。抗血栓剤は一般的に血液をさらさらにする薬として知られています。ほとんどが脳梗塞、心筋梗塞の予防薬として服用されますが、内服する上で次のようなことに注意が必要です。
手術によっては、抗血栓剤を内服していると出血のおそれがあるため中止します。薬の種類によっては内服を中止しても7日から10日間効果が持続するものがあり、入院日前日まで薬を内服していたため手術が延期になることもあります。ワルファリンという抗血栓剤は他のお薬と一緒に内服すると効果が強まったり逆に弱まったりすることがあります。またこの薬はビタミンKを含む納豆、緑黄色野菜、健康食品のクロレラなどと一緒に取ってしまうと効果が弱まってしまいます。飲み合わせについては薬剤師にお問い合わせください。抗血栓剤は、医師の指示のとおり内服していれば安全上問題ありませんが、常に出血のリスクが付いて回ります。出血の危険性のある方は医師とよく相談して内服して下さい。
2012年2月23日
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